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2006年03月09日

■前集211項

士大夫、居官不可竿牘無節。
要使人難見、以杜倖端。
居郷不可崕岸太高。
要使人易見、以敦旧交。

士大夫(しだいふ)、官(かん)に居(い)ては竿牘(かんとう)も節(せつ)無かるべからず。
人(ひと)をして見(み)難(がた)からしめ、以(もっ)て倖端(こうたん)を杜(ふき)がんことを要(よう)す。
郷(ごう)に居(い)ては崕岸(がいがん)太(はなは)だ高(たか)くすべからず。
人(ひと)をして見(み)易(やす)からしめ、以(もっ)て旧交(きゅうこう)を敦(あつ)くせんことを要(よう)す。

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■前集212項

大人不可不畏。
畏大人、則無放逸之心。
小民亦不可不畏。
畏小民、則無豪横之名。

大人(たいじん)は畏(おそ)れざるべからず。
大人(たいじん)を畏(おそ)るれば、放逸(ほういつ)の心(こころ)無(な)し。
小民(しょうみん)も亦(また)畏(おそ)れざるべからず。
小民(しょうみん)を畏(おそ)るれば、則(すなわ)ち豪横(ごうおう)の名(な)無(な)し。

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■前集213項

事稍払逆、便思不如我的人、則怨尤自消。
心稍怠荒、便思勝似我的人、則精神自奮。

事(こと)稍(やや)払逆(ふっぎゃく)するとき、便(すなわ)ち我(われ)に如(し)かざるの人(ひと)を思(おも)わば、則(すなわ)ち怨尤(えんゆう)自(おの)ずから消(き)えん。
心(こころ)稍(やや)怠荒(たいこう)するとき、便(すなわ)ち我(われ)より勝(まさ)れるの人(ひと)を思(おも)わば、則(すなわ)ち精神(せいしん)自(おの)ずから奮(ふる)わん。

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■前集214項

不可乗喜而軽諾。
不可因酔而生嗔。
不可乗快而多事。
不可因倦而鮮終。

喜(よろこ)びに乗(じょう)じて諾(だく)を軽(かる)くすべからず。
酔(すい)に因(よ)りて嗔(いかり)を生(しょい)ずべからず。
快(かい)に乗(じょうじて)じて事(こと)を多(おお)くすべからず。
倦(けん)に因(よ)りて終(おわ)りを鮮(すく)なくすべからず。

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■前集215項

善読書者、要読到手舞足蹈処、方不落筌蹄。
善観物者、要観到心融神洽時、方不泥迹象。

善(よ)く書(しょ)を読(よ)む者は、手(て)舞(ま)い足(あし)蹈(ふ)む処(ところ)に読(よ)み到(いた)るを要し、方(はじ)めて筌蹄(せんてい)に落(お)ちず。
善(よ)く物(もの)を観(み)る者は、心(こころ)融(と)け神(かみ)洽(やわら)ぐの時(とき)に観(み)到(いた)らんことを要(よう)す。
方(まじ)まに迹象(せきしょう)に泥(なじ)まず。

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■前集216項

天賢一人、以誨衆人之愚。
而世反逞所長、以形人之短。
天富一人、以済衆人之困。
而世反挾所有、以凌人之貧。
真天之戮民哉。

天(てん)、一人(いちにん)を賢(けん)にして、以て衆人(しゅうじん)の愚(ぐ)を誨(おしえ)んとす。
而(しか)るに世(よ)は反(かえ)りて長(ちょう)ずる所(ところ)を逞(たくま)しくして、以(もっ)て人の短(たん)を形(あら)わす。
天(てん)、一人(いちにん)を富(と)ましめて、以(もっ)て衆人(しゅじん)の因(くるしみ)を済(すく)わん。
而(しか)して世(よ)は反(かえ)りて有(ゆう)する所(ところ)を挟(さしはさ)みて、以(もっ)て人(ひと)の貧(ひん)を凌(あなど)る。
真(まこと)に天(てん)の戮民(りょうみん)なるかな。

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■前集217項

至人何思何慮、愚人不識不知。
可与論学、亦可与建功。
唯中才的人、多一番思慮知識、便多一番億度猜疑、事々難与下手。

至人(しじん)、何(なに)かを思(おも)い、何をか慮(おもんぱか)り、愚人(ぐじん)不識不知(ふしきふち)なり。
与(とも)に学(がく)を論(ろん)ずべく、亦(また)与(とも)に功(こう)を建(た)つべし。
唯(ただ)中才(ちゅうさい)の人(ひと)、一番(いちばん)の思慮知識(しりょちしき)多ければ、便(すなわ)ち一番(いちばん)の億度猜疑(おくたくさいぎ)多く、事々(じじ)与(とも)に手(て)を下(くだ)し難(がた)し。

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■前集218項

口乃心之門。
守口不密、洩尽真機。
意乃心之足。
防意不厳、走尽邪蹊。

口(くち)は乃(すなわ)ち心(こころ)の門(もん)なり。
口(くち)を守(まも)ること密(みつ)ならざれば、真機(しんき)を洩(もら)し尽(つく)す。
意(い)は乃(すなわ)ち心(こころ)の足(あし)なり。
意(い)を防(ふせ)ぐこと厳(げん)ならざれば、邪蹊(じゃけい)を走(ゆ)き尽(つく)す。

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■前集219項

責人者、原無過於有過之中、則情平。
責己者、求有過於無過之内、則徳進。

人(ひと)を責(せ)むるに、無過(むか)を有過(うか)の中(うち)に原(たず)ぬれば、則(すなわ)ち情(じょう)平(たいら)らかなり。
己(おの)れを責(せ)むるに、有過(うか)を無過(むか)の内(うち)に求(もと)むれば、則(すなわ)ち徳(とく)進(すす)むなり。

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■前集220項

子弟者大人之胚胎、秀才者士夫之胚胎。
此時、若火力不到、陶鋳不純、他日、渉世立朝、終難成個令器。

子弟(してい)は大人(たいじん)の胚胎(はいたい)にして、秀才(しゅうじん)は士夫(しふ)の胚胎(はいたい)なり。
此時(このとき)、若(も)し火力(かりょく)が到(いた)らず、陶鋳純(とうちゅう・じゅん)ならざれば、他日(たじつ)、世(よ)を渉(わた)り朝(ちょう)を立(た)つとき、終(つい)に個(こ)の令器(れいき)と成(な)り難(がた)し。

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■前集221項

君子処患難而不憂、当宴遊而ξ検遇権豪而不懼、対惸独而驚心。

君子(くんし)は患難(かんなん)に処(お)りて憂(うれ)えず、宴遊(えんゆう)に当(あ)たりてξ検覆討りょ)し、権豪(ごうけん)に遇(あ)いては懼(おそ)れず、惸独(けいどく)に対して心(こころ)を驚(おどろ)かす。

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■前集222項

桃李雖艶、何如松蒼栢翠之堅貞。
梨杏雖甘、何如橙黄橘緑之馨冽。
信乎、濃夭不及淡久、早秀不如晩成也。

桃李(とうり)は艶(えん)なりと雖(いえど)も、何(なん)ぞ松蒼栢翠(しょうそうはくすい)の堅貞(けんてい)なるに如(し)かん。
梨杏(りきょう)は甘(あま)しと雖(いえど)も、何(なん)ぞ橙黄橘緑(とうおうきつりょく)の馨冽(けいれつ)なるに如(し)かん。
信(まこと)なるかな、濃夭(のうよう)は淡久(たんきゅう)に及(およ)ばず、早秀(そうしゅう)は晩成(ばんせい)するに如(し)かざるなり。

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