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■前集44項

立身不高一歩立、如塵裡振衣、泥中濯足、如何超達。
処世不退一歩処、如飛蛾投燭、羝羊触藩、如何安楽。

身を立つるに一歩を高くして立たずんば、塵裡(じんり)に衣を振(ふる)い、泥中(でいちゅう)に足を濯(あら)うが如(ごと)し。如何(いかん)ぞ超達(ちょうたつ)せん。世に処(お)るに、一歩を退(しりぞ)いて処(お)らずんば、飛蛾(ひが)の燭(しょく)に投じ、羝羊(ていよう)の藩(まがき)に触るるが如(ごと)し。如何(いかん)ぞ安楽ならん。

社会で出世しようとするなら、他人より一歩下がっていないと、埃の中で服を振るい、泥水で足を洗うようなもので目的は果たせないし、人が生きてゆく上では、他人より一歩下がっていないと、我が蝋燭の火に飛び込み、羊が垣根に頭を突っ込んでしまうようなもので、安心しては暮らして行けない。
つまり、活人はリスクマネージメントの達人と言える。
言い換えれば、活人は純粋なリスク回避は言うまでもなく、投機的なリスクは確実に回避しておかないと安心して生きてはいけませんということ。
慧智(030604)