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■前集40項

欲路上事、毋楽其便而姑為染指。
一染指、便深入万仭。
理路上事、毋憚其難而稍為退歩。
一退歩、便遠隔千山。

欲路上(よくろじょう)の事は、其の便(べん)を楽しみて姑(しばら)くも染指(せんし)をなすこと母(なか)れ。一(ひと)たび染指(せんし)せば、便(すなわ)ち深く万仭(ばんじょう)に入らん。
理路上(りろじょう)の事は、其の難(なん)を憚(はばか)りて、稍(わず)かも退歩(たいほ)を為(な)すこと母(なか)れ。一(ひと)たび退歩(たいほ)せば。便(すなわ)ち遠く千山(せんざん)を隔(へだ)てん。

欲望に絡んだことは、それがいくら楽しくても、染まってはならない。もし一度でも染まってしまえば、奈落の底に落ちてしまう。
それに対して、道理に関しては、それが如何に難しいからといって後ずさりしてはならない。もし一度でも後ずさりすれば道理は山々の彼方に離れて届かなくなってしまう。
つまり、活人の生き方は、欲望の実現は謹み、使命は必ず貫徹しろということ。
言い換えれば、活人には、言行一致した社会の模範となる生き方が望まれる。
慧智(030603)