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■前集31項

富貴家宜寛厚、而反忌刻。是富貴而貧賤其行矣。
如何能享。
聡明人宜斂蔵、而反耀。
是聡明而愚(蒙)其病矣。
如何不敗。

富貴(ふき)の家は宜(よろ)しく寛厚(かんこう)なるべくも、反(か)って忌刻(きこく)なり。是れ富貴にして、其の行いを貧賤(ひんせん)にするなり。如何(いかん)ぞ能(よ)く享(う)けん。
聡明な人は宜(よろ)しく斂蔵(れんぞう)すべくして、反って耀(げんよう)す。是れ聡明にして、其の病を愚(蒙)にするなり。如何(いかん)ぞ敗れざらん。

地位も財産にも恵まれている者は、当然、他人に対し寛容であるべきだが、反して他人をねたみ残酷なことをする。これは物に恵まれても、行いが貧しいからである。このようなことでどうして福を得られようか。
また、道理に明るく聡明な者は、当然、それを隠しておくべきだが、反して才能を自慢する。これは、才能に恵まれていても、心が貧しいからである。このようなことでどうして
失敗しないとと言えようか。
つまり、活人は強みを活かして誇らず、弱みを補われて感謝を忘れず。
言い換えれば、活人の所業は、秘すれば華、秘さざれば華ならずなのだ。
慧智(030602)