■前集147項
反己者、触事皆成薬石。
尤人者、動念即是戈矛。
一以闢衆善之路、一以濬諸悪之源。
相去霄壤矣。
己れを反(かえり)みる者は、事に触れて皆薬石と成る。
人を尤(とが)むる者は、念を動かせば即(すなわ)ち是れ戈矛(かほう)なり。
一を以って衆善(しゅうぜん)の路(みち)を闢(ひら)き、一を以って諸悪の源を濬(ふか)くす。
相(あい)去ること霄壤(しょうじょう)なり。
自責の念をもつ者は、全ての出来事を良薬に出来る。
他責的な者は、その思いが、全てが自分を傷つける刃物となる。
前者の場合は善行に至る道を開き、後者の場合は悪事を働く源となる。
よって、自責と他責では、天地の差が開くのである。
つまり、謙虚な人間には学ぶ機会が多い上に、素直に学べるので成長が大きいが、高慢な人間は学ぶ機会も少なく学ぶ意志が無いので、悪くなる一方だ、ということだ。
言い換えれば、活人は、如何なる場合も最終的には謙虚な人間が勝つということを覚えておくことだ。
慧智(030623)