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■前集1項

棲守道徳者、寂寞一時。
依阿権勢者、凄凉万古。
達人観物外之物、思身後之身。
寧受一時之寂寞、毋取万古之凄凉。

道徳に棲守(せいしゅ)する者は、寂寞たること一時。
権勢に依阿する者は、凄凉たること万古。
達人は物外の物を観、身後の身を思う。
むしろ一時の寂寞を受くるも、万古の凄凉を取ることなかれ。

道徳を守る者は、心寂しい気分となっても、それはその場限りのことで、偉い人にへつらいう者は、永遠に心寂しいものです。
ですから、正しい生き方をしている活人(達人)は、真実を見抜く目で物事を観て、未来の価値を考え、一時の寂しさや悲しさに流されず、一生を深く考えて淡々と生きるべきなのです。
つまり、悔いなく幸せに死にたいなら、日々誠実に生きなさいということ。
言い換えると、活人は真理を知るか、終始一貫した哲学や思想をもたないと、喩え経済的、社会的、身体的に満たされたとしても、生涯に渡り本当の安心感を得て幸せに生き、思い残す事無く幸せに死ぬことは出来ません、ということです。
(慧智030531)