■前集126項
勝私制欲之功、有曰識不早、力不易者。
有曰識得破、忍不過者。
蓋識是一顆照魔的明珠、力是一把斬魔的慧剣。
両不可少也。
私(し)に勝(か)ち欲(よ)を制するの功(こう)は、識(し)ること早(はやか)らず、力(つと)むること易(やす)からず、と曰(い)う者有り。
識(し)り得(え)て破(やぶ)り、、忍(にん)過またずと曰(い)う者有り。
蓋(けだ)し、識(しき)は是(こ)れ一顆(いっか)の照魔(しょうま)の明珠(めいじゅ)にして、力は是れ一把(いっぱ)の斬魔(ざんま)の慧剣(けいけん)。
両(ふた)つながら少(すくな)くべからざるなり。
自分の欲望に打ち勝ち制することは、理解が遅れれば、実行するのは難しいという者がいる。
また、ある者は理解が出来ても実行し続けることが難しいという者もいる。
思うに、理解力は魔性を照らす宝石で、実行力は魔性を斬る智慧の剣で、どちらも欠くことが出来ない。
つまり、解っただけで実行できないのは困るし、解らないで実行してしまうのも問題で、解らず実行も出来ないのは最低で、理解し実行出来るのは偉大だということ。
言い換えれば、活人でも完全な人間である訳では無いのだから、頭と心を組み合して使うのが宜しいということ。
慧智(030620)