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■前集110項

老来疾病、都是壮時招的。
衰後罪糵、都是盛時作的。
故持盈履満、君子尤兢兢焉。

老来(ろうらい)の疾病(しっぺい)は、都(すべ)て是(これ)壮時(そうじ)に招(まね)きし的(もの)なり。
衰後(すいご)の罪糵(ざいげつ)は、都(すべ)て是(これ)盛時(せいじ)に作(な)せし的(もの)なり。
故に盈(えい)を持(じ)し満(まん)を履(ふ)むは、君子尤(もっと)も兢々(きょうきょう)たり。

年老いてからの病気は、血気盛んな時の不摂生が原因である。
引退してからの罪状は、隆盛の勢いの時の不節操が原因である。
故に地位も実力も頂点にある時、上に立つ者は、自分の力を重みに恐れ多きを知るべきである。
つまり、力のある時は、それが将来どんな結果を齎すかなど考えず、時を謳歌するだろうが、天があれば地もあることを知って、自重した生き方をしなさいということ。
言い換えれば、活人はイザという時を考えられる余裕のある人と言えるだろう。
慧智(030615)